地域の皆さんの健康とより良いくらしを応援します

お問い合わせ

彦井先生の運動と健康のコラム

8月のテーマ~なぜ筋力トレーニングが必要なのでしょうか!?

筋力や筋量は加齢とともに低下する傾向にあります。過度の低下は、運動を行う上で支障となるだけでなく、日常生活においても問題となることがあります。たとえば、太腿の筋肉の体重あたりの量が一定量を下回ると立ったり歩いたりすることさえ困難になると言われています。また、さまざまな健康問題や疾病リスクとも関連があります。

ウォーキングや自転車などの有酸素運動は心臓循環系の働きを高める効果が期待されますが、筋力や筋量を改善する上では不十分な場合があります。有酸素運動を行う場合でも、日常生活以上の強度で行わないと、筋力や筋量を改善することができません。そればかりか心臓循環系の働きを高める効果も小さいものとなってしまいます。

そこで積極的に取り組みたい運動が筋力トレーニングです。マシンを使うなどして、全身の各筋群を使用する5~7種目程度の運動を、中強度(10段階の5~6)から高強度(10段階の7~8)で8~12回、これを3セット程度繰り返します。週に2日以上実施できるとよいでしょう。

最近の研究(2017年)で明らかになったことは、減量プログラムとして有酸素運動(ウォーキング)や筋力トレーニングを長期間続けると、どちらも体脂肪量の減少をもたらしましたが、筋力トレーニングでは筋量が維持されたものの、ウォーキングでは筋量も減少していました。

このように、運動の様式によって効果が異なることに留意する必要があります。ウォーキングや自転車などの有酸素運動ばかり行うのではなく、筋力トレーニングも積極的に取り入れ、運動による効果をうまく組み合わせて健康改善、体力向上を目指すとよいでしょう。

ページのトップへ戻る