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彦井先生の運動と健康のコラム

9月のテーマ~運動は長い時間続けて行うほうがよいのでしょうか。

持久力や呼吸循環機能の向上、体脂肪減少などを目的として、ウォーキングやランニング、自転車運動などの有酸素運動を行っている方は多いかと思います。一般的に、「有酸素運動はできるだけ連続して長く行うほうが効果的」と思われる場合もあるかもしれません。しかし、実際には同じ強度で、合計で同じ時間行う運動なら、必ずしも連続して行わなくてもよいようです。

これまでの研究報告(2001年)では、10分間の運動を1日に3回、15分間の運動を1日に2回、あるいは30分間の運動を1日に1回、何れかの運動頻度でのトレーニングを12週間行い、有酸素能力、体格指数、皮下脂肪厚を比較したところ何れも改善を示しましたが、それらの効果に運動頻度による違いは見られなかったということです。

また、2015年の研究では、1回75分間の運動を週2回、もしくは1回30分間の運動を週5回、何れかの運動頻度でトレーニングを8週間行わせたところ、有酸素能力、腹囲などに改善が示されましたが、やはり運動頻度による差は見られませんでした。

このように、同じ運動を同じ時間行うなら(1日あたり、または1週間あたり)、それをまとめて行っても分けて行っても効果には大きな違いがないと言えそうです。時間を節約したい方はまとめて運動を行うとよいでしょうし、運動を連続して行う自信がない方ではこまめに分けて運動を行うとよいでしょう。生活様式や体力などにあわせてうまく使い分けることができるとよいですね。

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